オーストラリアの証券監視機関が、暗号市場のより厳格な監視に関する提案を発表し、「消費者保護」の強化を目指しています。具体的には、ステーブルコインやラップトークンの実務的なライセンス問題に注目し、暗号業界の規制の隙間を埋める計画を示しています。オーストラリア証券投資委員会(ASIC)のアラン・カークランド委員は、責任ある金融イノベーションの成長を促進しながら消費者保護を確保する意向を示し、すべての人に利益をもたらす「適切に規制された金融システム」の重要性を強調しました。
ASICは、暗号通貨や関連製品に現行の金融商品定義がどのように適用されるかを示す具体例を13件追加する予定です。また、企業が更新されたガイダンスに適応するための規制緩和策や過渡的アプローチについても提案が含まれています。フィードバックは2025年2月28日まで募集しており、ASICは年内に最終案を策定する予定です。
さらに、オーストラリア財務省は、暗号税制の見直しも進めており、経済協力開発機構(OECD)からの指針を求めています。財務省は、OECDの暗号資産報告フレームワークを採用するか、国内のニーズに合った形で調整する2つの選択肢を検討しています。このフレームワークは、暗号取引に関するデータを収集し、税の透明性を高めることを目的としています。