Appleは、EUのデジタル市場法（DMA）の相互運用性要件が、企業によってユーザーデータを「武器化」される可能性について懸念を示した報告書を発表しました。この報告は、欧州委員会がAppleのiOSおよびiPadOSとの相互運用性を求める提案に関するコンサルテーションを開始した同日に行われました。DMAは、Appleのような主要プラットフォームが、サードパーティの開発者に同等のアクセスを提供することを要求していますが、Appleはプライバシー保護の観点から、Metaなどの企業が権限を過度に要求することを懸念しています。
Appleは、MetaがiOSおよびiPadOSに対して数々の技術アクセスを要求しており、これがユーザーのメッセージ、電話、アプリ使用状況、パスワードなどのデータにアクセスできる可能性を持つと警告しています。Appleは、プライバシーを重視し、20万以上のAPIを通じて開発者にデバイス機能へのアクセスを提供することを強調しており、GDPRの保護を回避しようとする企業に対しても懸念を表明しています。
Appleはこの相互運用性要件を遵守しつつ、ユーザーのプライバシーとデータ保護を優先する必要があると主張しています。また、MetaはAppleの批判に対して反論し、Appleがプライバシーの観点から自己防衛しているとの見解を示していますが、Meta自身も過去にプライバシー侵害で非難を受けています。欧州委員会の相互運用性手続きは2024年9月に開始され、6ヶ月以内に結論が出される予定です。
