暗号資産の保管サービスを提供するBitGoは、2025年1月にドル担保のステーブルコイン「USDS」を発表し、流動性提供者に報酬を提供する計画をしています。このUSDSは「オープン参加型ステーブルコイン」として市場に登場し、短期国債、オーバーナイトリポ、現金によって完全に担保されているため、高い流動性と低リスクを実現しています。また、BitGoは流動性提供者にリターンの一部を提供する新しいインセンティブモデルを構築し、テザー(USDT)やサークルのUSDコイン(USDC)が支配する市場で差別化を図ろうとしています。
この動きは、BitGoが自身のwBTCトークンで市場の96.6%のシェアを持ちながらも、新たにCoinbaseが立ち上げたcbBTCトークンなどの競争に直面していることが背景にあります。さらに、一部の分散型金融プロトコルは、TRONの創設者ジャスティン・サンとの関係が懸念されるwBTCの使用を再評価しています。Sky(旧MakerDAO)は、BitGoがBitGlobalとの提携を予定しているため、wBTCを担保から外すかどうかを検討しています。