オーストラリアのANZ銀行は、シンガポール金融管理局、Chainlink Labs、ADDXと提携し、トークン化資産とブロックチェーン相互運用性の探求を進めています。ANZ銀行は、シンガポール金融管理局のイニシアチブ「プロジェクト・ガーディアン」に参加した初のオーストラリアの銀行となり、現実の資産をデジタルトークンとしてブロックチェーン上で表現する方法を探ることを目指しています。この動きにより、商業手形などのトークン化された資産をプライベートブロックチェーン間で交換する実験が行われます。また、ANZはChainlinkのクロスチェーン相互運用性プロトコルを採用して、トークン化資産の購入をシミュレーションします。トークン化とは、伝統的な資産(マネーマーケットファンドなど)をデジタルトークンに変換し、ブロックチェーンネットワークで取引可能にするプロセスを指します。ANZは、トークン化された資産が異なるブロックチェーンネットワーク間でより効率的かつ安全に移動できるかを検証し、アジア太平洋地域での資金や商品の流れを改善することを目指しています。トークン化資産は相互運用性の問題に直面しており、異なるブロックチェーン同士のコミュニケーションが難しいという課題があります。ANZは、オーストラリアドルのステーブルコインなど、デジタル資産に関する経験を活かし、顧客が進化するデジタル金融環境に対応できるようサポートする計画です。「プロジェクト・ガーディアン」は2022年に開始され、規制当局と金融業界の協力を促進し、トークン化を通じて金融市場の流動性と効率性を向上させることを目指しています。

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