欧州証券市場監視機構(ESMA)は、暗号サービス提供者に対する知識および能力基準に関する公的意見を求めています。2月17日の相談文書で、ESMAは暗号サービス提供者がスタッフの資格や訓練を確保し、一般向けに暗号資産に関する助言や情報を提供するための新たなルールを示しました。これは投資者保護を強化し、暗号市場への信頼を促進することを目指しています。

提案されたルールでは、暗号企業はスタッフが知識基準を満たすことを求められ、助言者は正式な教育、監督下での経験、評価を合格する必要があります。一般情報を提供する者は、80時間の訓練と6ヶ月の監督経験が必要で、助言者は3年の学位または同等の経験を持つ必要があります。また、スタッフは年次の能力評価と継続的な専門能力開発を受ける必要があり、助言者には20時間、情報提供者には10時間の訓練が求められます。

新規採用者は必要な資格がない場合、最大4年間の監督下での勤務が許可されます。ESMAは、暗号資産のボラティリティや新しい資産の継続的な創出、特に小口投資家の市場知識の制限を考慮し、知識と能力のあるサービス提供者がクライアントに「適切な知識と能力を提供する」ための鍵であるとしています。

意見の提出期限は2025年4月22日で、ESMAは2025年第3四半期にルールを確定し、その後60日以内に新要件が全EUの公用語で発表される予定です。この相談文書は、暗号企業がMiCAライセンス取得を目指す中で発表され、EUによる初の包括的な規制枠組みを示しています。最近では、シンガポールに本拠を置くCrypto.comがマルタでMiCAライセンスを取得し、Bitpandaがドイツでライセンスを受けました。

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