破産した貸付プラットフォームCelsiusは、Tetherに対して39,542 BTCの訴訟を起こしました。この金額は、Tether（USDT）の発行者からの貸付の担保とされていますが、2022年初頭のビットコイン価格の下落に伴い、Tetherは追加の担保を要求しました。Celsiusはこの要求に応じたものの、担保は再び危険にさらされました。訴訟によると、Celsiusの元CEOアレックス・マシンスキーは、Tetherが担保を整理することを許可したとされていますが、Celsiusは書面での合意を受けていなかったと主張しています。Celsiusは、Tetherが市場価値を下回る価格で担保を取得したとし、ビットコインの回収を求めています。
TetherのCEOパオロ・アルドイーノは、Celsiusの主張は市場の原則を理解していないと反論し、全ての手続きがCelsiusの指示通りに進められたと述べています。また、Celsiusは2022年に大規模な流動性問題に直面し、顧客資産の引き出しを凍結しました。2023年には元CEOマシンスキーが詐欺と市場操縦の疑いで逮捕され、その後彼の銀行口座や不動産が凍結されました。訴訟がCelsiusの望み通りに進む保証はなく、今後も訴訟が続く可能性があります。この訴訟は、Tetherが他の暗号企業が直面した財務困難をどのように回避してきたかを浮き彫りにしています。
