CMEでのイーサリアム（ETH）デリバティブの取引量は、スポットイーサリアムETFの導入に伴い急激に減少し、機関投資家の関心が低下していることを反映しています。2023年8月にはイーサリアム先物が28.7％減少し、14.8億ドルに達しました。一方、オプション取引は37.0％減の5.67億ドルに落ち込み、これは2023年12月以来の最低水準です。この減少は、5月下旬にスポットETFが導入された直後に発生しました。全体としてCMEのデリバティブ取引量は1.16％減少し、1290億ドルとなりました。ビットコイン（BTC）先物は3.74％増加しましたが、ビットコインのオプション取引は13.4％減少しました。分析者のノエル・アチェソンは、機関投資家がポートフォリオの多様化を重視する中で、イーサリアムETFに対する関心が低い理由としてビットコインの人気が高まっていることを挙げています。また、イーサリアムはソラナ（SOL）やトロン（TRX）といった競合からの圧力も受けており、8月の季節的な要因も取引活動の減少に寄与している可能性があります。将来的には、機関投資家の関心が高まり、イーサリアムETFへの資金流入が増加することが期待されています。
