Metaは、フェイスブックの「顔認識」システムを停止してから3年以上経て、再びFacebookとInstagramに顔認識技術を導入することを発表しました。新しいツールは、詐欺広告の検出や、アカウントにアクセスできなくなったユーザーのサポートに役立つことが目的です。最初のテストでは、セレブや著名人の顔を使った詐欺広告を特定するために顔認識を使用します。
Metaは、この機能を一部のセレブや公人に展開し、数週間内にさらに多くのユーザーを自動的に登録する予定ですが、個々のユーザーはこの保護をオプトアウトすることも可能です。既存の詐欺広告レビューシステムに加え、この新機能は手動レビューよりも迅速かつ正確に詐欺広告を検出できるとのことです。
また、アカウント復旧のための「ビデオセルフィー」オプションもテスト中で、ユーザーが本人確認のために自己撮影した動画をアップロードする仕組みです。ただし、ビジネスページなど一部のアカウントには適用できない場合があります。これにより、悪意のある第三者が支援ツールを回避するのが難しくなるとMetaは説明しています。
新機能によって使用される顔データは即座に削除され、他の目的には使用されません。ただし、セレブは詐欺広告防止機能をオプトアウトする必要があります。この動きはプライバシー保護団体からの批判を招く可能性があります。過去には、Metaが自動写真タグ付けに顔認識技術を使用していたこともあり、この機能は2021年に中止されています。
新しいツールは、テキサス州やイリノイ州では導入されず、イギリスやEUのユーザーにも提供されない見込みです。Metaは2025年にこの技術をグローバルに展開することを目指しています。