エリザベス・ウォーレン上院議員は、ドナルド・トランプ大統領の商務長官候補ハワード・ラトニックに対し、Tether（テザー）との財政的な関係についての説明を求めました。ラトニックの上院承認聴聞会を前に、ウォーレンは彼がTetherとの関係を維持しながら公正に職務を遂行できるか疑問を呈しました。
ウォーレンは、ラトニックがTetherの重要なパートナーであるCantor FitzgeraldのCEOであり、同社がTetherの5%の株式を保有していることを指摘。さらに、Tetherが北朝鮮の武器プログラムや麻薬カルテル、テロ組織との関与が疑われていることから、彼の判断力やアメリカ国民の利益を優先できるかについて懸念を表明しました。
ウォーレンの手紙では、ラトニックのTetherに対する個人および企業の投資、トランプ政権の役人とのTetherに関する議論、Cantor FitzgeraldがTetherの財務規制遵守について適切な調査を行ったかどうかについて詳細を求めています。また、ラトニックがトランプの移行チームの共同議長としてCantor Fitzgeraldの利益を推進したとされることにも言及しました。
ラトニックの指名は、Cantor FitzgeraldがTetherを支える20億ドル規模のビットコイン貸付プログラムを開始する準備を進める中で行われており、Tetherに対する規制の注目が高まる中、ウォーレンはTetherのCFOがラトニックの影響力についてコメントした件にも言及しています。
ウォーレンは、ラトニックに13の詳細な質問を送り、Tetherとの財政的関係の明確化を求め、利益相反や規制の懸念についての回答を2月10日までに要求しました。質問の内容は、ラトニックとCantor FitzgeraldのTetherへの総投資、Tetherをクライアントとして受け入れる前のデューデリジェンス、資金洗浄防止法遵守の確認などです。
ウォーレンはラトニックの家族に関連する役割や、現在進行中の司法省や財務省の捜査に対する干渉を行わない誓約を行うかも問いただしています。ラトニックの確認が進む中、彼が商務長官に就任すれば、Tetherや暗号通貨業界に直接、間接的に影響を与える政策に影響を与える立場になると警告しています。
